広島県内4生協が集い「介護職員新規採用研修」を開催しました。
広島県生活協同組合連合会
県内4生協(生協ひろしま・広島中央保健生協・広島医療生協・福山医療生協)では毎年数名の介護職員の採用を進めていますが、少人数採用の生協も多く介護職員向けの新規採用者研修開催が難しい状況がありました。この間の様々な協同・連携の取組みの中で、「スケールメリットを活かして協同で新規採用者研修を開催しよう」「10の基本ケアを一緒に学習し各生協の取組みを更に進めよう」との提案があり4月22日〜23日に協同で介護職員新規採用研修を13名の参加で開催しました。
・「利用者の笑顔を取り戻す10の基本ケア研修(4/22)」
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10の基本ケア実習の様子 |
各生協の10の基本ケア講師養成講座Cコース修了者等が講師を担当し、概論と実習「寝返り・起き上がり」「おじぎ体操・お尻上げ体操」「三角移乗」を学びました。ボディメカニクス、重心を意識したケアの大切さなどを利用者役、介護者役でそれぞれ体験し、お互いの生協の実践交流も深めることが出来ました。最後に10の基本ケアを学び、これから実践したい事を参加者全員が決意表明し「出来ないと決めつけず幅広い視点から、どうすれば出来るか?どうすれば利用者の方が楽しく意欲をもって過ごせるか?といった視点を大切にしたい」等の決意が語られました。
・「生活協同組合の歴史と理念(4/23)」
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生協の歴史と理念研修の様子 |
広島県生協連 福島守事務局長から生活協同組合の源流から理念、県内生協の様々な事業や地域貢献活動の紹介、協同組合間協同について講演があり、最後に生協職員に求められる姿勢と人生の先輩として働く上で大切な事(あいさつ、相手の目を見て話す、相手の目を見て聞く、必ず返事をする、お互い注意しあう、正直に)と笑顔を大切にしましょうとエールが送られました。参加者の多くが、生協の宅配や店舗などの利用経験がありましたが、生協が「共助」の組織であることや、医療や介護事業以外にも様々な事業や地域貢献活動を行っていることを知り、その歴史と実践の上に生協に対する信頼や安心、責任感が生まれると感じたとの感想がありました。
・「介護現場で働く皆さんが身につけたい接遇マナー(4/23)」
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演習は大変盛り上がりました |
介護労働安定センター広島支部委嘱講師 中村恵美 氏から講師自身の介護現場の実践例を踏まえた講義と演習を行いました。接遇とは「接する」と「出遇う」「もてなす」、対人援助の分野であり、基本的姿勢として「人として相手を尊重」し「配慮」することを自分自身の表現を通して信頼関係を築くことにつながる。これらの具現化のためにビジネスマナー、立ち居振る舞い、丁寧な言葉遣い等が必要であり、利用者や家族、職員が「あなたに相談したくなる」道程になる。支援する際に身だしなみが大切な理由は、ケアをする際に相手や自分自身の怪我につながる恐れがありリスクマネジメント能力としても必要である。指示・命令・禁止用語はスピーチロック・虐待につながるため依頼的態度での表現に変更する事が大切などの講義がありました。参加者からは、「悪い思い出ほど、記憶として強く残る」事を知りこれまでの言動と照らし合わせて振り返ることが出来た。相手から大切にされていると感じていただく事や安心感を与えるために身だしなみを整える事等、実践していきたいと感想が出されました。
今後も各生協の採用状況(中途採用)によって下半期の開催を予定しています。
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