広生協連発第2022-006号
2022年4月13日
アメリカ合衆国
ジョセフ・ロビネット・バイデン・ジュニア 大統領閣下
臨界前核実験に厳重に抗議します
貴国が、2021年6月と9月に核爆発を伴わない臨界前核実験をおこなったことに厳重に抗議します。
臨界前核実験は貴殿の政権下で初となりますが、1年に2回行うのはオバマ政権下の2010年以来になるばかりか、2021年1月22日核兵器禁止条約が発効されて初の核実験であることは、世界が戦争も核兵器もない平和な世界づくりを希求していることに対する冒涜でもあります。
核保有国の戦力増強は、ロシアのウクライナ侵攻時にプーチン大統領が核使用をちらつかせることなどをみても、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会の願いに逆行する行為であり極めて遺憾です。
貴国では核戦略指針で核兵器の役割拡大を目指す方針を表明されています。核兵器は、1発でも使用されれば壊滅的な被害をもたらします。世界平和についてご一考いただき、今後一切の核実験を中止してください。
広島は、原爆投下から77年の節目を迎えました。今なお被爆者は、後遺症や過去の惨劇と深い悲しみを背負いながら、核兵器廃絶の先頭に立ち核兵器なき世界の実現を求めています。
人類初の核兵器の犠牲になった被爆地ヒロシマで活動する私たちは、次世代に平和で豊かな地球を維持してバトンを渡す義務と責任があると思っています。そのためには、人類の生存そのものを脅かす核兵器ではなく、他者に配慮した誠実な対話を前提とした取り組みを進めるべきです。米国大統領閣下には、その先頭に立って平和な社会の実現に向けてリーダーシップをとっていただくことを願います。
広島県生活協同組合連合会
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