「第2回 生協福祉学習交流会」
報告
主催:広島県生活協同組合連合会 福祉事業推進協議会
- 日 時:2008年2月23日(土) 13:30 〜16:30
- 会 場:広島県健康福祉センター 7F 中会議室
- 参加者:4生協55名
- 内 容:
(1) 講演:講師 佛教大学教授 鈴木 勉さん
「地域の高齢者の在宅のくらしを支える−生協の役割と私たちの働く意味−」
(2) 活動報告
<1> 生協ひろしま 柿原倫子さん(ヘルパー)
<2> 広島医療生協 江木和子さん(看護師)
(3) 交流:7つのグループで意見交流
第1部の講演会では、鈴木勉さん(佛教大学 社会福祉学部教授)を講師にお迎えし、ご講演いただきました。講演で鈴木さんは、『山形県の庄内地域の「まちづくり協同組合」や、あいち在宅福祉サービス事業者懇談会の活動を紹介され、ぜひ広島でも地域の作業所や福祉事業者との連携を進めてほしい。また福祉サービスは、利用者とサービス提供者との共同作業という性格をもち、利用者とサービス提供者の一体の関係が成立しなければ福祉は実現しない。生協においてケアワーカーは事業運営の主体者の位置に置かれておらず、協同組合が提供するサービスの利用者は「お客様」にとどまっており、利用者とケアワーカーとの共同関係を形成できていない。イタリア社会的協同組合のような主体的に参加できるシステムをつくるとか、福祉事業部門がケアワーカーの自主的運営を認め、ワーカーズコープのような組織形態をとることも考えられるのではないか。ぜひケアワーカーが主体的に参画できる方策をとるべきである。』と述べられました。
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講演を熱心に聞く参加者 |
和やかな雰囲気で交流はすすみました。 |
第2部の交流会では、7つのグループに分かれて交流を進めました。今年は職種別ではなく、ヘルパー、サービス提供責任者、ケアマネジャーなど職種の違う方たちが一緒に交流しました。アンケートでは、「悩みはみんな同じ」「経験を聞き、交流ができてよかった」「生協が助け合いの精神を大事にしていることや、仕事の不安等いろいろと話を聞けてよかった」と各グループとも交流が深まったようです。最後の発表では、「生協は、『その人の命を支えたい』という気持ちで働けるところであり、現場で感じる制度の矛盾を生協の組織の中で広げていき、厚生労働省まで届けることができるのが生協ではないか」という意見が出されました。現場の厳しい現状を反映してか、その現状を変えなければとどのグループにおいても前向きな意見が出され、参加したメンバー各個人、各生協、そして県連においても課題を共有できる場になりました。
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