広島県生活協同組合連合会
8月6日のあの日の光景が、鮮やかに衝撃的に描かれた絵が、実に4,000枚も広島平和記念資料館にデータ保存されています。生き残った被爆者が、渾身の思いを込めて描いた《あの日の爆心地の光景》です。これこそ、被爆者の遺言ならぬ遺画です。原爆の恐ろしい実相を、リアルに、克明に伝えるものです。私たちはこの究極の絵を陶板にしてその描かれた街角に返します。
「被爆者が描いた原爆の絵を街角に返す会(以下、絵碑の会)」(会長は岡村信秀広島県生協連会長理事、広島県生協連が事務局を務めています)は、被爆者が描いた原爆の絵を陶板に焼き付けて、街角に設置する運動を進めています。これまで広島市内に10基設置してきました。今年は被爆80年の節目の年でもあり、19年ぶりに11号碑を建設し、7月22日に除幕式を行いました。
被爆80年を前にした昨年春ごろから岡村会長を中心に新たな碑建立への動きを強め、絵や候補地の選定、折衝を重ねました。今回は、絵碑の会と市の初の共同制作として広島平和公園の対岸、原爆ドームを望む広島市中区本川町(相生橋西詰河川緑地)に、設置することになりました。この場所は広島平和公園から本川小学校を巡る途中にあり、多くの方に見ていただき、被爆者の思いを感じていただけると思います。
除幕式には、本会の岡村信秀会長、広島市から松井一實市長、国土交通省太田川河川事務所金銅将史所長、本川女性連合会田中八重子会長、本川小学校元校長奥原球喜さん、原画制作者・遺族、制作協力会社関係者など80名が出席しました。
11号碑の建設にあたり、建設費用は全国の生協に募金協力を呼びかけ、7月22日現在、全国78生協(連)から、建設費用(約500万円)を上回る約900万円の募金をいただきました。全国の生協の連帯の力、そして多くの方々の協力により完成した絵碑です。絵碑が核兵器廃絶と平和の実現に向けて、大きなメッセージとなることを願います。
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<幕を引いていただいた方々> |
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<挨拶する岡村信秀会長> |
<挨拶する松井一實市長> |
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<完成した絵碑(原爆ドームを望む)> |
<絵碑> |
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