貴国が、2020年11月に核爆発を伴わない臨界前核実験をおこなったことに厳重に抗議します。
臨界前核実験は貴殿の政権下で、2019年2月に続いて3度目であり、2020年10月25日に国連で採択された核兵器禁止条約に50か国が批准し、核兵器禁止条約の発効を1月22日に控え、核兵器廃絶の機運が高まる中、被爆者をはじめとする多くの人々の願いに逆行する行為であり極めて遺憾です。
貴国では新たな核戦略指針で核兵器の役割拡大を目指す方針を表明されています。核兵器は、1発でも使用されれば壊滅的な被害をもたらします。世界平和についてご一考いただき、今後一切の核実験を中止してください。
広島は昨年、原爆投下から75年の節目を迎えました。今なお被爆者は、後遺症や過去の惨劇と深い悲しみを背負いながら、核兵器廃絶の先頭に立ち核兵器なき世界の実現を求めています。
人類初の核兵器の犠牲になった被爆地ヒロシマで活動する私たちは、次世代に平和で豊かな地球を維持してバトンを渡す義務と責任があると思っています。そのためには、人類の生存そのものを脅かす核兵器ではなく、他者に配慮した誠実な対話を前提とした取り組みを進めるべきです。米国大統領閣下には、その先頭に立って平和な社会の実現に向けてリーダーシップをとっていただくことを願います。
広島県生活協同組合連合会 |